それから、姫の家に帰ると、姫が一生懸命準備を始めた。

「何か、手伝おうか？」

一応、聞いてみた。

「大丈夫です。座っとってください。」

姫がそう言うから、座って準備する姫を眺めてた。

結が料理する時もそうだったなぁ。

5年前、手伝うって言ったはいいけど、キャベツの千切りすらできなくて、だけど、結は、明るく笑ってくれて、とんかつの横に添えられた太いキャベツを2人で食べたんだ。

それから、何度か手伝ったけど、やっぱり俺は料理ができなくて、結に「ゲームしてていいよ」って言われるようになった。

結は、本当は一緒に料理とかしたかったのかなぁ。

たまには彼氏の手料理とか食べたかったのかなぁ。

練習したら、今からでも料理できるようになるのかなぁ。