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翌31日(土)

俺たちは、駅で待ち合わせをしてテーマパークに向かった。

幸い、今日は曇りで昨日までの暑さは幾分和らいでいる。


なんでもここは、料金を余分に払うとあまり並ばずに入れるらしい。

なんだ、それ?

関西人らしいぼったくり方だな。

そんな事を思いつつ、まんまと策にはまって金を払おうとすると、姫が止めた。

「そんなん、乗り切れんかったら、また来たら
いいだけやないですか。
そういうんは、飛行機やら新幹線やらに乗って
ホテルに泊まって来てる人にこうてもろたら
ええんです。
うちらは、いつでも来れるんやから、
並びますよ。」

そうか。
そういう考え方もあるのか。

7歳も年下の子に教えられたな。

俺たちは、長蛇の列に並びながら、テーマパークを楽しんだ。

今日は、夏休み最後の土曜だから、すごく混んでたけど、周りの景色を眺めて、姫の尽きないおしゃべりを聞いていると、待ち時間もそれほど苦にはならなかった。