彼女さんの料理は、めっちゃ美味しかった。

かわいいて、料理上手で、仕事もできて、完璧やん。

オタクやったゆう課長の心を動かしたんは、どういうところやったんやろ。

そんな事を考えながら飲んでたら、うっかり飲みすぎてしもたみたいで、気づいたら朝やった。


「姫、起きろ!
ほら、そのまま会社に行く訳にはいかない
だろ。
起きて、一旦、家に帰れ。」

課長の声がして目が覚めた。

「んー、課長…
………あれ? 今、何時ですか?」

「5時過ぎだよ。
ほら、もう始発動いてるから、帰れ。」

「え!?
あ、うち、寝てしもたんですね?
すみませんでした!」

変な失敗しぃひんかったやろか。

うちは慌てて荷物を掻き集めて、

「お邪魔しました!」

と課長の部屋を後にした。


はぁ………

けど、酔い潰れて寝てしもても、なんの過ちも起これへんて、ほんま、うちは対象外なんやな。