少し教室に日が差し始めた午後
あたしはそこに立っていた



二人きりの教室

目の前には顔を赤くした男子


当然言われることは決まっているわけで




「実はずっと、西野のこと気になってて」




「へっ、私...?」




あたりまえでしょ、あんなに媚びうったんだから



という心の声を出すことは無くきょとん、とした表情を作っては相手の顔を見上げる
見上げられた相手はさらに顔を赤くさせながら目線を逸らした

そして一言二言渋ったあとに漸くその言葉を口にする




「だから俺と付き合って欲しい」





あーあ、言っちゃった

予想はしてたけどこの時ほどつまらない時はない




あたしは落とすまでが楽しいのであって1度惚れられたらその人に興味はなくなる


(ゲームオーバー、か)



私はへら、と笑顔を貼り付け下記を述べた


「ごめんね?」