「絆、ずっと好きだった。
初めて、絆のリストを聴いた時から、
俺の中には、ずっと絆がいた。
それは、今も変わらない。
絆、ずっと俺と一緒にいてくれないか?
絆、結婚しよう?」

え!?

私は、驚いて顔を上げた。

今、結婚って言った?

「くくっ
やっと絆の顔を見られた。」

仁くんが、私の顔を覗き込んで優しく微笑む。

「やだ。
こんなぐちゃぐちゃな顔、見ないで。」

私は顔を背ける。

「絆が、ぐちゃぐちゃな顔してるって事は、
俺の想い、伝わったんだろ?
どう思った?」

「分かんない。
でも、冗談でもふざけてるのでもない事は、
分かった。」

「うん。
絆には、言葉で言うより、音楽の方が伝わる
みたいだな。」

仁くんが、私の手を握る。