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私が仁くんと初めて会ったのは、中学2年生の時。

私は、とあるピアノコンクールの地方大会で優秀賞をいただき、全国大会へ出場した。

その時、高校生部門に出ていたのが仁くんだった。

初めて、仁くんのピアノを聴いた時、全身に鳥肌が立った。

感動して涙が止まらなかった。

プロのピアニストの演奏をきいても、ここまで感動した事はない。


結果、私は何の賞もいただけなかったけれど、仁くんは金賞を受賞した。


これは、もはや、一目惚れならぬ、一耳惚れだった。


表彰式の後、結ちゃん、天くん、海翔くん、奈々ちゃんが、みんな揃って仁くんの所へ親しげにお祝いに行く。

なんで？ まさか、知り合い？

私は訳も分からず、恥ずかしくて結ちゃんの陰に隠れてた。

当時身長168㎝の私が、148㎝の結ちゃんの陰に隠れられる訳がないんだけど。