「そうかな?」

「あなたは気づかなかった?
仁くんが、高校生の頃からあなたを想って
くれてた事。」

「結ちゃんは、気づいてたの?」

「そりゃ、あんなに分かりやすい愛情表現
ないもの。」

うそ!?

「あなた達、何の約束もなく8年離れてたのよ?
それも1番多感で恋に落ちやすい年齢でよ?
それで気持ちが変わらないんだもの、この先、
何で気持ちが変わると思うの?」

そっか…

「じゃ、これは、春山部長からのプレゼント。」

「え?」

結ちゃんは、一通の封筒を差し出した。

「何?」

「今週末の仁くんのコンサートチケット。
行って、ちゃんと自分の気持ち話して
らっしゃい。」

「うん!
結ちゃん、ありがとう。」