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打算

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その後、私はお風呂に入り、海翔くんが開けてくれたとっておきのシャンパンを奈々ちゃんと3人で飲んでいる。

話題は、海翔くんと奈々ちゃんの馴れ初め。

「それで? 海翔くんはほんとに全然
奈々ちゃんの気持ちに気付かなかったの?」

「まぁ…
っていうか、もういいだろ。
なんで娘にそんな話をしなきゃ
いけないんだよ。」

海翔くんが照れてぼやく。

「そんな事言ったら、私だって、なんで親に
仁くんや章吾さんの事を根掘り葉掘り
聞かれなきゃいけないのよ。」

「は?
お前、桐生の事、章吾さんなんて
呼んでるのか?」

「いいじゃない、どう呼んでも。」