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週刊誌に

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夕食後、お茶を飲みながら、海翔くんが口を開く。

「絆、これ、さっき春山に渡されたんだけど、
実は、来週発売の週刊誌に、載るらしい。」

は? 週刊誌?

私は、海翔くんが出したB4サイズのコピー用紙を覗き込んだ。

白黒のその記事には、名古屋のホテルのロビーを並んで歩く仁くんと目を隠された私の写真が大きく載っていた。

見出しには、
『天才ピアニストに何が!?
正月に恋人と仲睦まじくお泊りデート!!
現在、涙にくれる悲劇の演奏家!』
とある。