「んー、えっとね、この前、鈴木さんに
振られてね…」

私は、先週の土曜日の話をした。

「結ちゃんが、私は外見だけじゃなくて、
中身も海翔くんに似てるから、海翔くんに
聞くといいよって言うの。
海翔くんの若い頃、どうだった?」

私が聞くと、海翔くんは、思いっきり苦笑した。

「んー、そう言われると、似てるのかなぁ。
まぁ、結が似てるって言うなら、
似てるんだろうな。
でも、全然、参考にならないと思うぞ?」

「いいの。
海翔くんと一緒なら、諦めもつくし。」

「おいおい、25で諦めるなよ。
まあ、俺は、春山がいたから、なんとか
なったとも言えるしなぁ。」

「春山部長?」

「うん。
結の時も、奈々の時も、春山がいなかったら、
多分、付き合えてないと思う。」