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お迎え

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翌日、私は、帰る前に駅上のホテルの仁くんの部屋を訪ねた。

「じゃあ、私、帰るね。
仁くんもコンサート、がんばって!」

私がそう言うと、仁くんはそっと私を抱きしめた。

「東京に戻ったら、連絡する。
絆、愛してる。」

仁くんは、そう言うと、私の頬を両手で包み、唇にひとつ温もりを落とした。

私は驚きながらも目を閉じる。

すると、仁くんが啄ばむように何度も口づける。

何、これ!?

初めての事に戸惑いながらも、仁くんの唇が心地よくて、私は腕を仁くんの背中に回した。

仁くんの唇が離れると、恥ずかしくて、でも寂しくて、私は仁くんの胸に顔を押し付けた。