「まぁ、大まかな経緯は理解できた」
「柊くん、お願い!このことはお母さん達には言わないで」
バラされたら私の人生、変わっちゃう。
1年間、隠し続けてきたことをこんな時期にバラされたくない。
柊くんにバレたのもきっと何かの運命。
このシェアハウスを続けていく中で私1人じゃ隠し通すことはたぶん不可能。
柊くんの力を借りる絶好のチャンスをくれたんだ。
ここで柊くんの力を借りられたら怖いものなしだよ。
「別にいいよ。バラしてもバラさなくても俺に何の得もないし。あんたがバラしてほしくないならバラさない」
「いいの!?ありがとう!」
柊くんがこんな素直に聞いてくれるなんて。
「お互い、言わなきゃ何も伝わらないのにな...」
「柊くん、何か言った?」
「何でもない。おやすみ」
それだけ言って柊くんは自分の部屋へ戻ってしまった。
とにかく柊くんはバラさないって言ってくれたからひと安心。