柊くんの後を歩き出そうとしたら、肩にぱさっと何かがかかって一瞬で温かくなった。
「柊くん、これって...」
柊くんが着ていた上着は今、私の肩にかかっている。
「それだけじゃ寒いんだろ。さっきから体が震えてる」
気づいてくれてたの?
あの時、私のことなんか興味ないって言ってたくせに。
自分だって上着ないと寒いはずなのに。
でも柊くんの体温が上着から伝わってきてとても温かい。
「ありがとう...」
前に突き放したくせにどうして今更こんな優しさ見せるの?
私なんか無視して帰ればよかったじゃん。
いきなりの優しさはずるいよ。
「ほら行くぞ」
柊くんが進んだのを確認して後をついていく。



