「えっ、なんで....」
私の視線の先にはいるはずのない人物をとらえている。
「それはこっちのセリフ。あんたこそなんでこんな時間にこんなところにいるわけ?」
日付をまたいだこんな時間に家から離れたこんな場所で柊くんに会うなんて誰が予測できた?
いや、誰も予測できたわけがない。
だってこういう最悪な事態にならないためにここで秘密にバイトしていたのに...。
私の必死の思いでやってきた努力はこんな簡単に崩れ去るの?
「あの私は...」
急転直下な展開すぎて歯切れの悪い言葉しか出てこない。
「まぁいいや。とりあえず帰ってから話は聞くから。行くぞ」
「はい...」
もう言うことございません。今は従うしかない。



