【完】クール男子と極甘シェアハウス




重たい足を動かしながら掃除をする。



これでもだいぶ綺麗になってきたほうかな。



「亜美ちゃんはもうあがっていいよ。お疲れ様!」



「了解です。お先に失礼します!」



やれるだけの掃除をやってからモップをロッカーに片づけた。



更衣室で着替えてスマホを見るとすでに24時をまわっていた。



今日も頑張ったなぁ、自分。



早く帰らないと終電に乗り遅れてしまう。



パパっと荷物をまとめてさっさと帰ろう。



外に出るとかなり暗くなっていて冷え込んでいた。



まだ4月だから夜は冷え込むよね。



本当に上着を持ってこればよかったと心底、後悔してる。



さて、電車で帰りますか...。



そう思って従業員入り口から歩き出そうとした足が前を見据えた瞬間、とまった。



いや正式に言えば足が金縛りにあったかのように動かなくなった。