そこまで社交的なイメージがないから参加しなさそうだなって勝手に思ってた。
だけど実際は違うんだね。
「そうなんですか」
「亜美ちゃんも帰ってきたことだし、私はもう寝るわね」
春恵さん、やっぱり私が帰ってくるの待っててくれたんだ。
だってあそこにラップしてあるお皿はきっと柊くんが帰ってきた用の夜食だもん。
私のだって作り置きにしといてくれてもよかったのに。
わざわざ起きて待っててくれた。
「シチューおいしかったです。おやすみなさい、春恵さん」
「ありがとう、亜美ちゃん。おやすみなさい」
こんなにもおいしい料理をずっと食べてきたお父さんと柊くんは幸せ者だね。
春恵さんがリビングを出てって1人きりになったこの部屋はやけに広く感じた。



