ここから何かが崩れるんだな、と感じた。
幸せって長くは続かないものだから。
「その当時、私には彼氏がいたの。でも、その彼氏は私に暴力をふるう人だった」
瀬戸崎さんが放った言葉は私に衝撃を与えた。
ずっと彼氏に暴力をふるわれてたってこと?
「でも、家庭教師をしてたら幸せだったから耐えられてた。だけどある日、限界が来てまだ中2の優夜くんに弱音を吐いてしまったの」
その時に優夜くんは瀬戸崎さんが暴力をふるわれていることを知った。
中2で知った彼の心境はどんなものだったんだろう?
瀬戸崎さんは中2でまだ子どもの優夜くんにはずっと隠してたんだろうな。
自分の方が6歳も年上なのに、年下の中学生に頼ることなんてできないもの。



