あの人達の温もりを瀬戸崎さんも味わったのだろうか。
あの温かさに瀬戸崎さんも触れたのだろうか。
どんどん黒い感情に支配されていく自分が怖い。
「柊....優夜くんは元気?」
心臓がドクンと嫌な音をたてた。
彼女からでた優夜くんの名前。
「優夜くんは、元気にしてます」
そう答えるしかなかった。
離れていてもずっと優夜くんのことを想っていたみたいな。
どうしてこの人はあのタイミングで優夜くんに会いにきたのか。
私がいくら考えても分からない。
その理由を知っているのは瀬戸崎さん自身だけ。
この人と優夜くんの間に何があったのか....知りたい。



