【完】クール男子と極甘シェアハウス




「....はい。助かりました。ありがとうございます」



こんな私にも丁寧に頭を下げてくれる。



関わりなんか持ちたくなかったのに。



この人と関わったら絶対に自分の醜さが露呈される気がしたから。



私自身の汚さがドロドロと溢れ出しそうで。



「あなたは、昨日の....」



私のことを覚えていてくれたみたいだ。



昨日の出来事だから普通は覚えてるか。



「昨日はどうも。高校2年生の上田亜美と言います」



ここで自己紹介をしないのは変だと思い、名前と歳を名乗った。



助けた後、名前を名乗らずカッコよく去れたらよかったけど私にはそんな技術を持ち合わせてないもん。