「ねぇお兄さん、お姉さんが困ってるから手を離してあげないの?」



どう考えても、この女性が怯えてるって分からないかな。



「あぁ?ガキが邪魔すんなよ!」



近くで見ると余計にガラ悪〜!



鼻ピアスとかいつの時代よって感じだし。



この人達が不良っていうんだろうけど、逆に不良で一括りにされてる他の不良さん達がかわいそうな気がしてきたよ。



この人達より断然マシな不良の人ってたくさんいそうだもん。



「あっ!あそこに金色のカエルがいる!!」



「何っ⁉︎」



ガラ悪集団の視線が逸れたところで、女性の手を握って走り出す。



女性は戸惑っていたけれど、追いつかれないように全力疾走で走る。