「ありがとう、萌....」
そんなありきたりな言葉しか出てこなかった。
ごめんという言葉も考えたけど、ありがとうの方がいい気がしたから。
「救急車で運ばれたって聞いて本当に心配したんだからね」
「もう大丈夫なの?」
「うん。過労が重なってバイト先で倒れちゃっただけだから。色々と心配かけたよね...」
「全くよ。でも、亜美が無事でよかった」
私に何かあった時にいつもこんなにも心配してくれるのは萌。
そう思うと私は萌にいつも心配をかけている気がする。
いつか私が萌の役にたてる日が来るように頑張ろう。
「で、何か悩んでることがあるんでしょ?」
「どうして分かるの?」
悩み事があるなんて一言も言ってないのに...。



