ザワザワと賑わっている教室。
自分のクラスなのに、とても久しぶりな感じに思える。
クラスメイトの視線が私に集まっているのも感じる。
たぶん私が入院してたこともみんなには伝わっているんだろうな。
そんな気まずさを感じながら自分の席に着く。
すると、いきなり後ろから抱きしめられた。
「わっ...!?」
一瞬、ビックリしたけどこの温もりですぐに分かった。
私を痛いくらいに抱きしめているのは、萌だと。
「...たく。あんたは何度あたしに心配かけたら気が済むのよ!」
怒っているように聞こえるけど、その口調もただの強がりだって私には分かるよ。
萌が本気で心配してくれてたんだってこと、十分伝わってるよ。



