「私は大人だから働くことが仕事。亜美はまだ学生。学生は学校に行くことが仕事なのよ」



学校へ行くことが仕事...?



そんな風に考えたことなかったな。



「私のことを想って頑張ってくれることはすごく嬉しい。だけどね、無理してほしくない。学生生活は1度きりしかない。学生の間はしっかり学生生活を楽しんでほしい」



「お母さん...」



「私のために子どもが無理して倒れて親として情けない。家のために亜美の青春を犠牲にしてほしくないの。今の生活を楽しんで胸を張って卒業してほしいから。分かってくれる?」



「うん...!」



色んな感情が胸に渦巻いて、いつのまにか頬に涙が伝っていた。



お互いがお互いが想いあった故の事態だったのかもしれない。



想いすぎてすれ違ってしまった。