こんな危険な橋を渡らなければよかったのか。
でもあの状況下では渡る以外の選択肢はなかった。
「亜美がこんなことしたのも、私が母子家庭で貧乏だからでしょ?」
そう言ってお母さんは困ったような笑みを浮かべた。
だから嫌だったんだ...。
「私はお母さんにそんな顔をさせたくなくて、ずっと黙ってたの」
お母さんのそんな困った顔なんて見たくない。
この話を聞いたらきっと自分のせいだって責めるの分かってたから。
私をあの男の元から連れ出してくれて嬉しかったのに。
「亜美...」
「私はお母さんと暮らしてきてとても幸せだったし、母子家庭だからって嫌な思いをしたことはない!時給が高いカラオケ館でバイトしてたのも私が勝手にやったこと。だからそうやってお母さん自身を責めないで」



