いつもは気持ちいい風が吹き抜けるはずなのに、今日はただ日差しがさすだけ。
なぜだかわからないけど、胸がザワザワして嫌な予感がする。
だってこんな真剣な太一見るの初めてに近い。
一体、何の話をするの?
「わざわざ呼び出してごめんな」
そう言って初めて太一は私の方を見た。
何でそんなに切なそうに笑うの?
太一のひとつひとつのしぐさが気になってしかたない。
「こんなところまで来て、何の話なの?」
誰かに聞かれたくない話なのかもしれない。
「時間とらせるつもりはないから、単刀直入に言うわ。こんな亜美が大変な時に言うことじゃないのかもしれないけど...」
そんなに私の生活に影響を及ぼすほどの話なの?
どんな内容なのか全く想像つかなくて怖いよ。



