私達が着いて10分くらい経ったころコツコツとヒールの鳴る音が聞こえてきた。



たぶん私達のところに来ると直感で思った。



いよいよ相手側の家族の人達と会うんだ...。



深呼吸し終えたその時、個室のドアが開いた。



そしてお父さん、お母さん、息子らしき人達3人が入ってきた。



お金持ちの人だからもっと高級感のある感じの最高級ブランドに身を包んでるのかと思ってたら...



そこまで私達と大差ない感じの雰囲気でちょっとびっくりしてる。



「遅れて申し訳ない。仕事が長引いてしまって...」



「気になさらないでください。私達が早く来すぎてしまっただけですから」



見た感じと声のトーンからして優しそうな人だと思う。



「どうぞおかけください」



「では失礼して...」



こうして全員が席に着いた。