「なんで?嫌なら呼び方をすぐに変えてくれるんでしょ?」
うっ、そんなことをさっき言ったような気が...。
「ほら、呼んでみ?」
そんな優しい声で言うなんてずるいよ...。
私が惚れてるとも知らないで、そんな態度をとるんだから。
「...ゆ、優夜くん....」
緊張からか、ヤバいくらいに声が震えた。
声は小さかったと思うけど、私はちゃんと言ったぞ!
もう恥ずかしくて顔から火が出そう。
好きな人の名前を呼ぶことがこんなにも恥ずかしいなんて知らなかった。
だけど、どこか嬉しさもあるような感じがする。
「くんは別にいらないけど、まぁいっか」
柊くん...じゃなくて、優夜くんは何とか納得してくれたみたい。
これ以上、何かを要求されてももうできないよ。



