「まさに王子様だったわよ。あんな姿の柊くんなんて見たことなかったから、あの場にいた女子全員が確実に惚れてたわね」
そんなの嘘だよね?
当事者の私が言うのもおかしいけど、信じられないよ。
だってあの柊くんが...。
「亜美だからあそこまでしたのかもしれないわね?」
そんな萌の声を聞きながら私の心は暴れだしてる。
どうして目立つことまでして私を運んでくれたの、柊くん。
たくさんの疑問が浮かんでは私の心に棲みついていく。
期待しちゃいけないのに、期待してしまうよ...。
「そうだったんだね。教えてくれてありがとう」
あの日、柊くんは2度も私を助けてくれたってことになる。
テニスの時も帰る時も。
事実を知れて嬉しい反面、知りたくなかった気持ちもあって複雑。



