桜咲く春、私上田亜美は高校2年生に進級した。



また新たな1年の始まり。



新年度だからしっかり気を引き締めて頑張っていかなきゃね!



クラス掲示板の前に立っているわけだけども身長がそこまでないから人混みに埋もれて見えないんだよね。



早く自分の名前を確認してクラスに入りたいんだけどなぁ。



この人混みがなくなるまで待っていたら時間ギリギリになりそうで嫌だしなぁ。



このすさまじい人達の中に入っていくしかないかぁと覚悟を決めた時だった。



「おーい、亜美!」


人混みの中から私の名前を呼ぶ声が聞こえた。



誰だろうと思ってキョロキョロしていると....



「こっち、こっち!」



声のする方へと視線を向けると、顔なじみの男子が私の方を見て手を振っていた。



その彼の姿を見るだけで心が安心した。