「んー、もう6年位になるかな。」

私はケラケラ笑う。

「ほら、やっぱり!
私、この学校、3年目ですよ?
前の学校も合わせたって、まだ5年ちょっと
しか経ってないんですから、6年は
あり得ません。
だいたい、武先生だって、この学校2年目じゃ
ないですか。
ダメですね〜
どうせ嘘つくなら、
もっと上手にやってくださいよ。」

「じゃあ、嘘じゃなかったら、夕凪先生、
俺と付き合う?」

武先生はバーボンを舐めるように飲みながら、切れ長の目で色っぽい流し目をくれる。

だからぁ!
それ、反則!!
目の保養じゃ済まなくなるでしょ!?

「もう!
酔ってるんですか?
危うく、本気にするところでしたよ。
やめてくださいよ〜
そろそろ、お開きにしましょうか?」

私がそう言うと武先生は、
はぁ…
と、ため息をひとつ吐いた。