帰宅後、メールを確認した私は、いつも通りの簡単な食事を済ませる。

瀬崎さんは、今日は嘉人くんと食事をしてからうちに来るとの事。

私は食器を片付けると、簡単に掃除をする。

休みの日でもないのに掃除をするなんて、この3年間で初めてかもしれない。

シーツも取り替えて、洗濯機を乾燥まで回す。

機械って便利だなぁ。

そんな事を思っていると、玄関のチャイムが鳴った。

瀬崎さん!!

私は、うきうきしながら、玄関を開ける。

「こんばんは。」

私から挨拶をする。

「こんばんは。
もしかして待っててくれた?」

瀬崎さんが嬉しそうに微笑む。

「うん。」

私は、瀬崎さんの背中に腕を回して抱きついた。

瀬崎さんもぎゅっと抱きしめてくれる。

だけど…

「夕凪、上がってもいい?」

瀬崎さんに言われて、初めて気がついた。

まだ、靴も脱いでもらってない。