食後、私は今日の学校での事を話す。

嘉人くんが花束を渡す代表になった事。

花道で泣いた事。

それを聞く瀬崎さんは、やはりお父さんの顔だった。

「嘉人には、いつ言おうか。
本当は明日にでも言ってやりたいんだけど、
いくらなんでも、早すぎるよな?」

瀬崎さんに尋ねられる。

「あのね、終業式は終わったんだけど、厳密に
言うと、私はまだ嘉人くんの担任なの。
31日までは、嘉人くんに何かあったら、私が
担任として動く事になるから、本当はまだ
瀬崎さんと付き合っちゃダメなんだ。」

「まぁ、そうだよな。」

と瀬崎さんは分かってた口ぶりで答える。

「だから、早くても4月1日以降じゃないと
ダメなの。
でね、できれば、私の口から嘉人くんに
話したいんだけど、ダメかな?」

「夕凪から?」