「なんでですか?」

「だって、授業参観に来る夕凪先生、見もの
じゃないですか。」

くくっと楽しそうに笑う武先生は、ちょっと意地悪だ。

「もう、知りません。」

私は歯ブラシを持って立ち上がり、武先生から逃げ出した。