「うん、分かった!
パパに頼んでおくね。」

嘉人くんは、そのまま元気よく帰っていった。

はぁ…

どうしよう…
これで良かったのかな…

子供の事だし、春までには忘れるかな。




そこへ、2組の教室から木村先生が現れた。

「神山先生。」

「はい。」

今の聞かれてたかな?

「今夜、飲みに行きませんか?」

「え?」

こんななんでもない時に木村先生に誘われるの、初めて。

「1学期もあと1週間です。
成績も付け終わったし、息抜きしてもバチは
当たらないと思いますよ。」

そう言って木村先生が優しく微笑むから、私はなんだか嬉しくなる。

「はい!
そうですね。」

そのあと、私は、返却物の整理やたまった仕事をハイペースで片付けた。

いつも家と学校の往復ばかりの変わりばえのない生活。

たまには誰かと楽しくお食事してもいいよね。