「夕凪、何、言ってるんだ?
料理や掃除をしてほしいなら、家政婦を
雇うよ。
俺は家事をしてほしい訳じゃない。
夕凪を好きになったのは、理屈じゃ説明
できないけど、強いて言うなら、夕凪は、
いつも一生懸命前向きにがんばってるし、
人の悪口を言わない上に、人の良いところに
よく気がつく。
人を褒めるのが上手いし、人を尊重できる。
だから、そんなに周りに気を使って、
疲れないのかなと思うし、頑張りすぎて
倒れたりしないのかなとも思う。
俺は、そんな夕凪を守ってやりたいと思うし、
俺だけに甘えてほしいとも思う。
それって、変かな?」

私は、大きく首を横に振った。

なんか、すっごく嬉しい。

そんな風に思ってくれてたなんて。

そんな風に見ててくれたなんて。