家庭訪問は恋の始まり

「ええ!?
それは、私とも大好きなパパとも手を
繋ぎたかっただけじゃないの?」

なんかその言い方、瀬崎さんも私と手を繋ぎたかったみたい。

いや、まさかね。

『そうかなぁ。
ま、例え、嘉人でも、
夕凪だけは渡さないけどね。』

っっ!!
今、顔が燃えた気がする。
電話でよかった。

瀬崎さんってば、時々、ものすごく恥ずかしい事を平気で言うよね。

心臓に悪いから、やめてほしい。

『ん? 夕凪?
急に静かになったけど、どうした?
もしかして、眠い?』

「ううん。」

そんな訳ないよ。
こんなにドキドキして、眠れるはずがない。

『夕凪、明日は大変だから、そろそろ寝た方が
いいよな。
俺も寝るから、夢で会いにきて。』

無理!

はぁ…

でも、もう2ヶ月近く会ってないんだね。

毎日、電話はしてるけど…