家庭訪問は恋の始まり

それを見た嘉人くんは、瀬崎さんそっくりの笑顔でニッと笑って、

「うん!!」

と、後部座席に乗り込んだ。

瀬崎さん!!
それ、嘉人くんに言う!?

それを見届けて、瀬崎さんは、私の耳元で囁く。

「くくっ
夕凪、顔、赤いよ。
ほんと、かわいいなぁ。」

っ!!

私は、瀬崎さんが戻した助手席に急いで座り、前を向いて、嘉人くんから顔を隠した。

瀬崎さんは、助手席のドアを閉め、運転席に乗り込むと、滑らかに車を発進させた。

「嘉人、ドライブ、どこがいい?」

瀬崎さんは、後ろの嘉人くんに聞く。

「ダム!!」

ダム!?

「嘉人さん、ダム、好きなの?」

「ははっ
嘉人は、ダムより、ダムへ行く途中の
トンネルが好きなんですよ。」

瀬崎さんが笑いながら教えてくれる。

「へぇー、なんで!?」

「分かんない。」

ふふっ
分かんないけど、好きなのかぁ。