「あ、それ、見たかったんです!」

思わず、私が答えると、武先生は、

「よかった。
じゃあ、行こう。」

と嬉しそうに笑った。

どうしよう。

こんなに嬉しそうにされると、この後断りにくい。


武先生は、そのまま隣町のショッピングモールに併設されたシネコンに連れてきてくれた。

私は、お手洗いに向かい、瀬崎さんに現在地と映画の時刻をメールする。



映画までは、少し時間があるからと、武先生に誘われてモール内のカフェに入った。

私たちは向かい合わせに座り、お茶を飲む。

「武先生は、ほんとにあんな映画でいいん
ですか?」

私は心配になって尋ねる。

だって、ディ◯ニーだよ?
どう考えても、大人の男の人が見たい映画じゃないでしょ。