家庭訪問は恋の始まり

「担任から見てもかわいいですよ。」

お世辞抜きでそう思う。

「ほんとに?
嘉人さえいなきゃ、楽なのにって思ってる
でしょ?」

瀬崎さんは、笑う。

「そんな事、思いませんよ。
正直、何年も教師をやってると、そう思う子が
全くいない訳じゃありませんけど、
嘉人くんは、かわいいです。
衝動を抑えられない所はありますけど、
基本的には素直で明るくて人懐っこい
ですから。」

「先生にそう言ってもらえると嬉しいなぁ。」


そんな取り留めのない話をして、11時半になった。

「夕凪、そろそろ昼飯、作ろうか。」

瀬崎さんが言う。

「私にも手伝える事、ありますか?」

私は一応言ってみる。

「じゃあ、一緒に作る?
教えてあげるよ。」

瀬崎さんは微笑んだ。