隣の席から、私の名前を呼ぶ大好きな人の声がした。 「…っ。」 お願いだから、私のことを呼ばないで。 今日はどんな顔したらいいか分からないから。 「…昨日なんで「おーい席につけよー!」 友希がなにか言いかけた時、タイミングよく担任が教室に入ってきた。 …助かった。 ごめんね、友希。 今だけは、そっとしておいて。 * * * 「朱莉〜体育館行こ。」 「うん!」 2限は体育だから、華と一緒に体育館へ移動した。