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私が翔太郎のとこに来て、3か月が経過した。

仕事は順調で、生徒数も44人(男24人、女20人)になった。
講師も2人雇った。


立石壮真(たていしそうま)、大学院生、24歳

伊原友梨香(いはらゆりか)、就職浪人生、22歳


私は、講師兼秘書として毎日充実していた。



そんなある日、翔太郎が私に話があると真剣な表情で言ってきた。

私は、塾の中の暖房の温度を少し上げた。
今日はかなり冷える。
1月ももう終わりになる、寒いはずだ。



「美園のおかげで、この塾もだいぶ軌道に乗ってきた。で、俺は、会社にしようと思うんだ」

「会社?…うん、翔太郎ならできるよ。いいんじゃない?」
私はさほど驚きはしなかった。


「ほんと?俺、反対されるかなとちょっと思った……」
翔太郎が、ハニカミながら私を見つめる。


私は首を横に振った。

「大丈夫、私も頑張るから、で、具体的には、どうするつもり?」


「うん、まずは、この塾の2号店を、郊外に出そうと思う。郊外は塾も少ないから、ここより生徒は集まると思うんだ!」


「確かに、ライバル塾は減るね…いいかも」


「うん、まずはいい物件探しと資金調達だなー俺、ちょっと出かけてくる」


「うん、私もパソコンで調べてみるよ。
あ、あと事業計画書も考えておく」

私は、これから立ち向かう難題にちょっとトキメキながら、笑顔で答えた。


「行ってらっしゃいー」