私は仕事をきちんと整理し、2階へ上がった。
部屋の間取りは1LDK、昨日はリビングで2人とも寝てしまったけど、今日からはどうするんだろ?

なんか今更だけど、心臓から全身までバクバクする。

クルミ、クルミ、私は自分を落ち着かせるために、クルミをケージから出し、ナデナデした。

あぁーここもずいぶん汚いなぁー、掃除してあげよ。
私はクルミが逃げないように、気をつけながらケージをピカピカにしてあげた。


クルミは元気いっぱいでとても可愛い。
私に「ありがとう」とお礼を言ってるかのように小さな瞳で私を覗くように見上げる。


「癒されるだろー」


「わぁーびっくりしたー」


「クルミ、お前仕事早いな…やっぱ俺天才?」
使える人材を一瞬で確保した自分を褒めてんのかー

「あははーよかったね、私はまともで…これからよろしくお願いします…あ、あの、私はリビングで寝れば………」


「寝室!!」翔太郎はニヤリとしながら、寝室を指でさした。


「え?私はリビングでいいよ」


「クルミは、俺と寝るの、当たり前だ」


「は?」


「クルミ、顔真っ赤、可愛いな、あはは」


「あ、あ、あの仕事の話なんですけど、平野練くん、月謝3ヶ月入っていません。
あと、経理もやらせてもらえませんか?」


「いいよ、頼むわ、あ、それと、クルミ今日の下着、黒だろ、エロいなぁー」


「きゃ……はぁ?」私は固まってしまった。

何見たの?え?でもどうやって?今日の服装で見えるか?
私は自問自答を繰り返す。


「さては、ビンゴ!」
翔太郎は、私のあやふやな言動で、私の下着の色を確信した。


「えぇーしまった!」
私は顔を両手で隠した…恥ずかしい…
指の隙間から、少しだけ、翔太郎の様子を伺う。


次の瞬間、翔太郎はものすごく真面目な声で私の方を見つめて言った。


「俺、やっぱお前好きだわ…」