「メアリと一緒に朝食をとれないのは非常に心苦しいが、そしてメアリも寂しくて泣いてしまうかもしれないが」

「あ、大丈夫ですよー」

「なんて健気なんだ! ああ、離れがたい。離れがたいがここは君にぐっと堪えてもらい、僕は患者さんを元気にして戻ってくるよ! 昼前には!」

「はーい。いってらっしゃい先生!」

「いってきます! 僕の可愛いメアリ!」


そうして医療器具や薬が詰め込まれた鞄を手にしたジョシュアは、知らない人が来ても扉は開けたらいけないと、診療所らしからぬ言葉を残して出発した。

玄関先で見送ったメアリは過保護なジョシュアに苦笑し、部屋に戻ると身支度を整えると、ささっと朝食を済ませて薬の調合に取り掛かったのだった。