拓真さんと付き合い始めて、5ヶ月が過ぎた。
あの日から、もうすぐ5ヶ月。
毎週、拓真さんは私のシフトを確認して、家に泊まっていくようになった。私の部屋には、拓真さんの私物がいつの間にか増えていっていた。
私の勤務体制が、バラバラだからと拓真さんの家に行く事はほとんどなかったけれど。
その事に私も何も思わなかったし、考えてもいなかった。
ただ、拓真さんと一緒に過ごせる時間が欲しかった。
一緒にいられるなら、と。

デートらしいデートもなかなか出来なかったけれど、二人で部屋で過ごすのも私は嫌いじゃなかった。
だから、気にもしていなかった。

「拓真さん?今度土曜日休み取れたの。たまには遠出しない?」

「土曜日か、悪い。俺が仕事だわ、営業先に行かないといけないんだ」

「なんだ、なかなか休み合わないね。ごめんね」

「なんで、香里が謝るんだ?俺の方こそごめんな?でも、俺は香里とこうしてるだけで幸せだけど?」

そう言うと、拓真さんは私にキスしてきた。
首元から耳へと何度も…

「あ、もう。拓真さん…」

「好きだよ、香里。いいだろ?」

いつもこんな感じに…
私はこの流れも好きだった。好きな人に抱かれる、という事が。