♪♪♪♪♪♪♪

うーん。
頭痛い…
飲みすぎた…

枕元で携帯が着信を告げていた。
誰なのか確認しないまま、電話に出た。

「もしもし…」

「あ、香里ちゃん?寝てた?」

「え?あ、はいっ!…痛っ…」

自分の出した声が頭に響いた。

「大丈夫?」

「あ、はい…」

「ごめんね、寝てたね?今日休み?」

「あ、はい。昨日遅かったんで、寝てました….。今日休みですよ」

拓真さんからの電話に、緊張どころか二日酔いで対応した私。
昨日の話はなんだったのか…

頭が重い…

「今日休みだったら…ドライブでもって思ったんだけど、その様子じゃ、しんどいよね。また今度にしようか…」

え?ドライブ?

「ドライブですかっ!…っ」

また自分の出した声が頭に響いた。

「ほんと大丈夫?今日は大人しくしといた方がいいね」

ベッドの上で、正座した。

「大丈夫です。大丈夫です、あ、会いたいです。拓真さんに」

「クスッ…、大丈夫?昼からなら大丈夫そう?」

「はいっ、大丈夫です」

「じゃ、また昼過ぎに電話するから、用意だけしてて?いい?」

「はいっ!」

頭が痛いのが、不思議と消えていた。

頭をスッキリする為にも、私は急いでシャワーを浴びた。