「み、碧!」

呼び止めたけど、間に合わなかった。
もう、碧は…
たどご飯に行くだけなのに、報告って。

時間ギリギリに、なってしまった香里は慌てていた。
待ち合わせ場所に走っていた。

遅れちゃう。
あー、こんな事だったらもう少し可愛い服で仕事来てたらよかったのに…

「…ちゃん」

誰かが名前を呼んだ気がした。

「え?」

「香里ちゃん!」

名前を呼ばれた方を見ると、拓真さんが立って手を振っていた。


「た、拓真さん!」

拓真さんがいる所に走って行った。

「そんなに、走らなくてもいいのに」

「遅れそう、だった…ので」

「ははっ。あんまり可愛い事言うのやめて。ここで抱きしめたくなるから」

「ええ!」

ま、また。
拓真さんは、一ついう事が爆弾になるから心臓に悪い。
言った本人は、言わせる私が悪いと言う。

「香里ちゃん、新鮮なんだよ。その反応が、だからつい抱きしめたくなるんだよ」

「もう!拓真さん!」

私、慣れるのかな、大丈夫?