勇気の魔法は恋の始まり。

そしてどうやら水帆の授業と祐樹の授業は被っていることが多いらしく、構内で度々見かけるようになった。

今までもすれ違うことはあったのかもしれないが、意識一つでこんなにも違うのかと感心したほどだ。

祐樹は水帆を見かけるたびに笑顔で手を振ってくれたし水帆も気づけば会釈くらいは返したが、水帆の言う「精霊たちに認められそうなこと」は何一つできないままだった。

むしろそのことを忘れかけていたのが水帆の本音である。

祐樹が水帆にとってただ普通に善良な人間だったからだ。