優大くんの言動はマシュマロみたいに甘くて軽い。


「優大くん、違うから、大丈夫だから」

 荷台の中で見つけた、野球のバットを振り回して暴れる優大くんを、おじさんが幸せそうな顔で苦笑していたのが忘れられない。

 家に到着すると、お母さんが怒っているかなって思ったのにいつも通りの顔だった。
 ただ優大くんは前髪を整えてから、お母さんの方へ行き「申し訳ありませんでした」と深々と頭を下げていた。

「楽しかった?」ってうちのお母さんが聞くと、顔をあげずに頷いた。

「このまま、蕾をさらっていいっすか」
「ふ、ふふふ」

 もちろん、おじさんが頭を叩いたけれど、優大くんは頭をあげなかった。

「……将来、浚いに来ます」

 もう一度、謝ってから顔をあげずに荷台に乗り込んでいた。
 うちの親におじさんが謝っていたけれど、お互い様ですってお母さんは上機嫌だった。

 荷台に乗り込んだ優大くんは、真っ赤な目で空を見上げていた。
「悔しいな。俺たちがひまわり畑に行っただけで大人たちは謝罪合戦だ」