優大くんの言動はマシュマロみたいに甘くて軽い。




 私が優大くんを嫌いなら、か。
 嫌いになれたらきっと楽だったな。
 でも向日葵みたいな人。なのに寂しい人。
 人懐っこい人。ぐいぐいくる人。なのに、耳まで真っ赤にしちゃう人。
 知れば知るほどに、嫌いになんてきっとなれない人。

「……迎えに行くから早めに書き終わるね」

「頑張ってください」


 百合ちゃんが嬉しそうに言うので、照れてしまった。

 不思議。あんなに怖かったのに、今は、早く会いたいなって思ってしまう。
 あんなに素敵な人が、笑わない日があるなんて想像がつかない。
 とても、とても不思議。
 絵を描いていると、何故か優大くんのことばかり考えて胸がドキドキしてしまうんだもん。