優大くんの言動はマシュマロみたいに甘くて軽い。


 じゃあ、三限目のお別れパーティをした後でも間に合う。
 それにもしかしたら、パーティなんてなくなるかもしれないし。

「せんせー、それ、俺も参加OKですか?」

 にゅっと現れたのは、カーテンの向こう。カーテンが彼の顔の輪郭に浮かび上がったと思うと、そのまま中に入ってきた。不覚にも鍵をし忘れていたみたいだ。

「ちゃんと廊下から入ってきなさい」
「織田先生がいじめるんだもん。先生、俺も行きたい。俺も行きたい。お金払うし良い子にするし、行きたい」


ひまわり展のポスターを見ながら、彼が先生に食って掛かると、先生は意外にもすぐに「いいわよ」と許可を出してくれた。
それには私も驚いた。

「貴方には色々と言いたいこともあるけど、一学期最後ですもんね。ちゃんと親の許可をとってくるのよ」

 私と陣之内くん、そして百合ちゃんは、親からの許可書、保険証のコピー、持病等の記入とうの説明がかかれたプリントをもらった。

 先生がすぐに職員会議があるからと出ていくと、陣之内くんはポケットから判子を取り出して許可書を偽造し出した。

「先輩、それ、駄目ですよ」
「そうだよ、ちゃんと親御さんと相談しないと」